ほんの少しの間一緒にいただけ。深入りはしていないし、させてもいない。 ただ、知り合いというだけ。 それだけ。 あの頃の私は、本当に穏やかだった。仕事も殆どしていなかったし、なによりずっと傍に由樹がいた。 「どうでもいい。もう私には関係ない」 「へぇ・・・・・・じゃあこれでもそう言えるか? お前の母親、生きてたぜ」 とても愉しそうな口ぶりで とても残酷な事を 私に告げた