でもそのとき私の近くにいたのは……“男の子”ではなく、“男”


中学、高校時代にピュアな恋愛を終わらせて、でもかといって、大人の余裕があるわけではない、ガキに毛の生えたような男。


片想いとか両思いとか、切なくもドキドキするような時間をすっ飛ばして、「可愛いよね~」からすぐにデートが始まって。


情緒も躊躇いもなく手を繋ぎ、好きという言葉すらなくキスをする。


私が憧れていたものってこれだったの!?


そう思うくらい簡単に、部屋やホテルに誘い、欲求を満たす。