あんぐりと口を開ける私の頬を手で掴んで、長谷川くんはムッとした。


「あたりまえだろ? 俺が妻にまでしたいと思う女だぞ?」


……だぞ? ……って。


「ただの遊びの女とは、違うんだよ」


まさか、長谷川くんの口からこんな言葉が飛び出すなんて。


ましてや……。


私がこんな言葉を言われる日がくるなんて。


長谷川くんのあまりに意外なセリフに、口もきけない。