はい? 今、なんと?


ついつい、口をポカーンと開けてしまう。


だって、今までそんなこと、言われたことなかったから。


えっと……、ん? 


あー……?


驚きすぎて、二の句が継げない。


呆然と立ちつくす私を、片端だけ上げた口元で笑いながら、長谷川くんは寄りかかっていた壁から身を起こした。


「困るんだよなぁ。izumiの部長、おまえのこと気に入ってるみたいだから」


「……は?」


「んなに不細工な顔晒されると、まとまる商談もまとまらない」


「…………」