先輩はあたしと目を一度も会わせずに 話を聞いていた。 何考えてるんだろうって思っても ただひたすら、新垣くんとあったことを しゃべり続けた。 新垣くんに好きって言われたこと。 優しかったのに急に二重人格になること。 あたしに暴言吐いたこと。 情緒不安定だってあたしを騙したこと。 あの日に新垣くんが家の前に来たのは 暴言吐いたことを 謝りに来ただけだってこと。 「すっげームカつく…」 話終わると、先輩は小さく呟いた。