先輩が育った町だから


また妄想癖が働いちゃった。


何して遊んでたのかな とか


このブランコ、


先輩も乗ったのかな とか。




ブランコにそっと触れてみる


鉄だから、やっぱり冷たい


真っ赤だ、あたしの手…


乾燥してて、オバサンみたい…


ハンドクリーム塗らなきゃ。




そう思った瞬間……







誰かの腕が、私の腰に回ってて、


後ろから抱きしめられいた。




あ……… 匂いでわかったよ?

先輩、でしょ?





「先輩、髪の毛くすぐったいです」





先輩の毛先がほっぺたに当たって


少しだけくすぐったい