もう

 いっぱいイッパイの汗だくだ。



 話、変えたい





「い、印南先輩の田舎って、何処なんですか?」



「あぁ、広島?」





 言った瞬間



 美知先輩と郡司先輩が

 同時に吹き出した。



 な、なんで???





「あはは……、やべぇ本場だ!」



「やっぱヤクザ?」





 あぁ、助けたつもりが

 逆になってしまった……。





「お前ら、そろそろシバいてもいいか?」





 凶悪な笑顔で

 指を鳴らす印南先輩。





「やべっ、方言出たよ」



「印南さん、もう言わないんで許してください」



「あぁ? 聞こえねぇなぁ」





 笑いながら逃げる先輩達

 なんだかんだ

 企画の人達は仲が良くて居心地がいい。



 アタシは1人笑って

 先輩達のジャレ合いを見守った。





「……」





 こんな話をしていたからだろうか?



 まさかアタシが

 印南先輩の田舎に行くことになろうとは



 この時は

 夢にも思わないで笑っていたんだ。