どう、しよう……。
「あ~っ、もう! ややこしくなるから取りあえず、お前コッチ来い!!」
えぇっ!?
印南先輩は
アタシの頭をガシッっとつかんで
無理矢理車に乗せた。
「……」
あまりのことに
路上にいた通行人のみなさんは
固まったまま
そんなアタシ達を見送ってくれた。
とりあえず
印南先輩の窮地は脱した
けれど……
今度は
アタシが、ヤバい。
「様子がヘンだったから戻ってみたが、どういうことか説明しろ」
「っ!?」
あまりの怖さに
背筋がゾクッとした。
「ぁっ……」
こ、コワい……。
今まで聞いたことのない
ドスのきいた先輩の声に
ビビッって声が出なくなる。
ていうか
あんなに必死でかわしたつもりが
先輩にはバレバレだったなんて……。
「千川? 返事っ!」
あっ……