「どういたしまして、千川は、飲めないからこう言うのツマンナイんじゃない?」
枝野くんがフッと、表情を緩めて
言ってくれた。
あぁ、やっぱり
さっきの助けてくれたんだ?
「いいえ、みなさんが楽しそうなので、アタシも雰囲気を楽しんでいます」
「……ん? 同期なのに敬語になってる?」
「あっ!」
やっぱり
指摘されてしまった。
「ゴメンナサイ、みんな年上だから反射的に……」
「まぁ、俺が一番年はなれててタメ口ききづらいか」
「……」
そう言って、ハハハ……
と笑う枝野くんもめずらしくて
つい、その笑顔に見入ってしまう。
思っていたよりずっと
話しやすい人だったみたい
今度、企画の仕事の相談でも
してみようかな?
「ナニ話してるの~?」
宇佐美さんと新井さんが
後ろからアタシの肩を抱くように
話に加わってきた。
えっと……