─ガチャ 扉を開けると そこには …仮のお母さんとお父さんが 立っていた。 「…荷物取りに来ただけだから」 「学校のお金とかどうする気?」 「…バイトする」 「足りるわけないでしょう」 「……」 「これ、持っていきなさい」 仮のお母さんが 差し出したのは 茶色の分厚い封筒。 中身を見ると 何十枚ものお札。 「……いらないっ」 わたしは 封筒を投げつけた。