伸がこんなに

想ってくれているのに

わたしは……。


だんだんと

伸の顔が近付いてくる。


「し、」

「…もう、いいよ…」

「え……??」


伸が俯く。


「なんで、なんで桜は… 俺のこと見てくんないの…?」

「…し、ん…」


拳を握り締めて

今にも泣きそうな、伸。