「"ちゃん"って付けなくていいから!!」

「まじ?嬉しい!!俺のことも伸って呼んでいいから!!」

「うん、わかった!!」


結菜は

いつの間にか

伸の友達と仲良く話していた。

伸と2人きりの空間になった。

お互い黙っている…。

どうしよう…。


「…桜はさ、彼氏いるの?」

「…いないよっ」


暗い顔にならないように

精一杯の笑顔で返事をした。


…あんまり、思い出したくなかったんだけどな。


「そうなんだ!! 俺、別れたばかり」

「そっか…」


わたしも、なんて言えない。