「れい、また見てんのー?」









そう言いながら駆け寄ってくるのは
あたしの親友、松浦 莉乃(マツウラ リノ)



中学から一緒であたしの良き理解者。



バスケが得意でサバサバしてて
サラサラショートカットが印象的。




莉乃はバスケの特待でこの学校に決めてたからあたしも同じ学校に行きたくて
毎日毎日必死に勉強した。




いやー…頑張った甲斐があった。

受かった時は2人して泣いた。(笑)


「絶対に玲衣が入れるような偏差値じゃないからー…」


って…おいっ!!







そんな事を思ってたら
莉乃がいきなり言い出した。


「あんなヤツどこがいいか…」




「かっこいいからいいのー!」




「先輩、最近いい噂聞かないよ?」




「…あくまでも噂だから…信じない。」





あたしがここから今、見つめてるのは
元サッカー部で1つ上の先輩
鈴本 陵太(スズモト リョウタ)





学校中でも人気は高くて
あたしなんか手に届かない存在。






そんな事分かってるけど好きなんだ。






陵太先輩は昼休みにこうやって
毎日グラウンドでサッカーをしてる









きっと今も数え切れないくらいの女子が
あらゆる所から先輩を見つめてるだろう







何をしてても先輩は輝いているから。