……それはある日の放課後だった。



授業が終わり、買い物をしようと門を出た時……。



「あ!いたぁ!」



1人の可愛らしい男の子があたしを指さしながらこっちに近寄ってきた。



……?



良く分からなかったけど、小さい子好きなあたしはその子に声をかけた。


あたしを違う人と勘違いしてるのかな?


その男の子はクリクリの目であたしを見上げて足元にギュッとしがみついてきた。



「どうしたの?迷子?」


あたしがそう聞くと男の子は首をフルフルと振った。



「ううん、違う。お姉ちゃんを待ってたの。」



「あたし?」


こんな子、どっかで会ったことあるっけ?


記憶の中を探しても見つからない。



「そうだよ」


男の子はにこっと笑った……━━。


……プツリ



そこで意識は途切れた。