「だから、目を覚ました時にあなたを知り合いのリオと見間違えちゃったみたい(笑)」





「ふーん」





納得だ…。





それにしても…






「なんで、お前の知り合いのリオってやつは。お前の事忘れちゃってるんだ?」





「………」



ユキはマグカップを持つ力ををギュッと強めた。




…俺、ヤバいこと聞いちゃったかな。






「…あっ…言いたくなかったら言わなくて」

「記憶が…」




「………」




「あたしの記憶だけが、ないの」