━━パチン!!




鋭い音が廊下にこだました。



周りは何があったのかとこちらをじろじろと見てくる。




サナがレナの頬を叩いたのだ。





「…なにそれ!?あんた最低!!!もう友達じゃない?なにふざけたこと言ってんのよ。あの子は…美姫は今必死に何かと戦ってんのよ!どうしてそれに気づいてあげないの?どうして支えようとしないのよ!」




「………」




「リクトもよ!リクトは美姫のこと好きなんでしょう?!そんな軽い気持ちだったの!?」




「………」



「ルイだってずっと護衛をしていて美姫がそんな子じゃないってわかってるはずでしょ!?」




普段は温和でレナですら怒ったところを見たことが無いと言われているくらいのサナが、すごく怒った。




それはきっと美姫のためでもあり、レナたちのためにでもある。