あたしは拳を握った。




「美姫!なんで……裏切った」





彼はその拳を握った。




あたたかい……




「お前が俺らを裏切るはずがないんだ。なにか理由があるんだろう?」






「ないよ」





あたしは笑顔で、そう言った。




でも、右目からは一粒…涙が流れた。