「…お前はいい女だな」
「…へ?どうしたの急に」
「俺よりずっと器がデカく、心が綺麗な大した女だ」
「そんな事ないよ。私は腹黒だもん。お腹なんて真っ黒なんだからね」
「何だそれ。黒い様には見えねぇがな。里桜、何か食べたいものはあるか?」
「そっか。食べたい物はないよ大丈夫。此処の病院食ね、結構なボリュームがあってお腹いっぱいになるんだ」
「ふ、そうか」
「ねぇ蓮也。幼なじみの子、亡くなった元彼女の妹だったんだね」
「ああ、黙ってて悪かったな」
「謝る必要なんてないよ」
少しはびっくりしたけど、私を心配かけさせまいと敢えて言わなかったんだよね?
だって蓮也はそんな人だもの。