qという奴は本当にどうしようもない性格だった。

ある時、何者かが、qに何か危害を加えたらしく、
俺に泣きついてきた。

「サダクロー、あいつこらしめてよ。」

「なんで俺がそんなことしなきゃいけないんだよ」

「サダクローは魔法が使えるでしょ」

「だからって俺がお前のためにそんなことする道理はねえだろ」

「ねえおねがい、やってよ」

qはまるで幼児のようにだだをこねた。

「ねえサダクロー、おねがい、おねがいだから」

俺の腕をつかんでひっぱった。

思わず手が出た。

「痛い!なにすんのサダクロー!」

qは両手でこぶしをつくり俺の顔面をめちゃくちゃになぐってきた。
俺はqを突き飛ばして馬乗りになり、二、三発力いっぱい殴った。
そのあと立ち上がって、体に蹴りを入れた。
俺の気持ちの中で、何かがすっとした。
その次の瞬間に、激しい憎悪におそわれた。
自分自身に対する嫌悪だ。

他者に暴力をふるって快感を感じている自分にぞっとした。

qはむせて苦しんでいる。
すぐにたおれているqの様子をみる。

効かないとわかっているが、癒しの経文を唱える。
qはあいかわらず、俺が蹴った腹をおさえてうめいている。

何やってんだ、俺は。

「q、大丈夫か?すまない。」

qの背中をさすった。

「ひどいよ。サダクローひどいよ。」

qは涙をながした。
子供のように声をあげて泣いた。

とりすがってきたqの背を抱いた。
qは屹立した摩羅を俺の身体に押し当てた。

こいつ、衆道の上にマゾヒストでもあるのか。