「何がしょうがない?」


口を開いたのは橘先輩だった。


「え?」


「間違えられるのは、しょうがないか?」


そんな質問された事なくて、私は黙ってしまった。

よく考えたら、

こんな風に怒ってくれる人も初めてだ。


「しょうがない訳がない。

お前は日向千亜姫っていう一人の人間だろ?
なんで、妹と間違えられる事を当然だと思うんだよ。

そしたらお前の存在はどこにある?」


どこにある?


私の存在なんか
初めかりないんだよ