「にっすんだよ!!」
当たり前に怒る伊登先輩に橘先輩は
「当然の罰だ。
無自覚なら尚更」
意味が分からない顔をしている伊登先輩に呆れた顔で橘先輩が言った。
「ここに居るコイツの身にもなれ。
間違えたのは勝手だが、それを口にするのは失礼だろう?」
「―……」
うつむく伊登先輩。
言葉を発する前に、私が言葉を発した。
「大丈夫ですよ?
私たち、似すぎですからこういう事よくあるし。
身内でも間違えるし、学校で分かるの優衣ぐらいだし…
しょうがないですよ」
“しょうがない”
もう、
ずっと言い聞かせてきた自分への言葉。