近くを歩いてきた執事に、声をかける





「この荷物、頼めないかな?」





「誰のだ?」




「野宮真二とその奥様」




「‥お前、なんで呼び捨てで‥」




いいじゃないか、もう




彼の眼に私は覚えられてなかった




だって、あの時、私を迎えに来てくれるって



言ってくれたのに‥