ポカンとしている私をおいて、母はさてとっと元気よく立ち上がると、
「・・・質問はここまでよ
モタモタしている時間はないんだから!
やることは山積み!!ほら、いくわよ!」
と私の手をつかんで歩き始めた。
『わっ、ちょっ、どこに!?』
玄関まで来て慌てて聞くと、
「決まってるじゃない
あなたを男の子にするのよ!!」
『いまから!?』
「そうよ?
時間は無いんだから。ほら、靴はいて」
『は、はぁ』
母の勢いに思わずうなずいてしまったが最後、あれよあれよという間に
二日間、あちこちのお店やら母の友人宅やらを飛び回り
長かった髪を切られ、
やるからには完璧に。と、
男としての振る舞いも
一から叩き込まれ
家に帰ってからもものすごくやる気な母にみはられつつ
荷造りを急いでして、
当日も、真新しい真っ白の何故かキラキラしている制服(男物)を身に着て
いつもより眩しい笑顔を浮かべた母に見送られて、