重要な話があるの
まだ少し肌寒い、春の日の休日、
部屋でゴロゴロしていた私は、硬い声色の母に呼び出された。
なんだなんだと母の元へ向かうと、
テレビの音もなく、シンとしたリビングの椅子に、
ただ、だまって座る母の姿があった。
「(...あっ...これなんかやらかしたやつだ)」
普段人の3倍は賑やかな母が、真剣な顔をしているとき、だいたい怒っていると決まっている。
「えっーと...」
とりあえず怒鳴られる前に先に謝ろうとすると、
「...あなたが私のお菓子を食べたのは端から知ってる。
...まあ、それよりも桜、
あなたには転入してもらうことになったから」
と私が謝るより先にいわれてしまった。
なんだ、昨日のお菓子のことかー。
あきらかお母さんのお気に入りのお菓子だったし、バレてたような気はしてたんだよねー。
、、、ん?
、、、んん??
『て、転入!?』