「目に浮かぶよ...。 サクのお母さんすごそうだし、」
『あ、和馬もやってみる?お薦めはしないけど。』
「い、いや、俺はいいよ!!今のままで!」
犠牲者をふやそうとおもったのにー。
私のそんなつぶやきが聞こえたのか和馬は慌ててそんなことより!と続けた
「さっきから、なんで周りに生徒がいないのかな」
『たしかに』
さっきまであちこちに生徒がいたのに
いまは周りに人っ子一人いない。
私が不思議だなーと首を傾けているその間に、和馬がひらめいたようで、
「...まさか!!」
―――キーンコーンカーン
『あ』
ホームルームの開始を告げるチャイムが園内に鳴り響いた。
「やっぱりぃいいい!!
と、とりあえずサク!」
『また走るの??』
「入学式二の舞は嫌だよ!ほら!」
こうしてまた私は
和馬に腕を引かれつつ、
はしって(引きずられて)教室へとむかった