『え?』



反射的に突然声がした方へふり向くと、見たことのある...
というか私のよく知っている茶髪のイケメンが、


「その方向音痴癖直なおらないの?」


ニッコリ笑顔で私の弱点を言った。


『...うわ...あのどなたです「うん?」ごめんなさい。

......なんでここにいるの?和馬』


そう。突如現れたこの茶髪イケメンくんは、私の王子さま。
ということでは決してなく、
ただの幼馴染みの赤坂和馬だ。

昔から、というか家が隣で、産まれたときぐらいからの付き合いというやつ。
今でもちょくちょく遊ぶんだけど、


その和馬なんでここに?


「それはこっちの台詞だよ桜。
志望校ここじゃなかったじゃん!

それと、俺はもともとここの生徒だよ?」


『え?』


「あれ?言ってなかったっけ?」


『うん。聞いてない』


15年目の新事実に私が驚いているのに対して等の本人である和馬は、そうだっけー?とすっとぼけた。

確かに、いわれてみれば、和馬の家はそれなりに裕福なお家だし、隣の家だから小学校とか被るはずなのに一緒じゃなかったから
私立学校に通っているんだろうなーとは思っていたけども...


『よりによってここの学園だとは……』


「あ、そうそれ。なんで星歌にいるの?」


和馬が不思議そうに訪ねてきた。


『あー…それについてはお母さんの関与があったとだけ伝えておく。』


お母さんと単語を出した瞬間和馬の顔色がかわった。


「……あーうん。なら深く触れないよ」


知ってる人からすれば
私の母がやらかした。となればその話に触れない方が良いことは嫌でもわかってしまうものらしい。

説明がめんどうなんじゃないんだよ。ほんとだよ。