「じゃあ…クリスマス、何で無理なの?」 「……“みんな”いるんでしょ?」 「へ?」 「みんないるなら、デートじゃないんだよね?」 「……」 「だからイヤ」 クリスマスは“恋人達の日”……。 「2人で…」 「?」 私の目の前で腰を屈めている彼は、私のこれから言おうとしている言葉を分かっているかのように、ニコリと笑った。 その笑顔に、つい赤面してしまう。 「クリスマス……2人で……デートしてください……」