「いいな…くぅちゃんは」 「ま、あと少ししか時間はないけど頑張ってね!じゃ!」 「うん……じゃあね」 終業式もあっという間に終わって、みんなはもう教室から出ていってしまった。 こういうときに限って、時が速く流れていく気がする。 神様は意地悪だ。 隣の席には水沢くんの鞄がある。 鞄があるということは、まだ水沢くんは帰っていないということで。 私は自分の机に顔を伏せた。