「じゃ気をつけろよ」


弘樹と私も玄関まで見送る。


「うん!…あ、シャンプー、変えてなかったんだね」


靴を履きながら美希さんが言う。


シャンプー……?


「あぁ…面倒くさかったから」


弘樹はぶっきらぼうに答える。


「そっか…嬉しかったよ。じゃあね」


弘樹の返事を聞いて、美希さんは微笑んで帰って行った。