「唯ちゃん、あれ見て!あれって麻薬!?」


わたしは目の前の光景を見て唖然とした。


何やら葉っぱを紙の上に乗せてくるくる巻き、最後にそれをぺロっと舐めてタバコのように吸っていたのだ。


「あ~、あれ巻きタバコだよ」


唯は全く動じず、平然として言う。


「海外でもタバコは良くないとされていて、普通に買うと高いんだよね。でも巻きタバコだと葉と紙とフィルターを安く買って作れるから、今はそうやって吸ってる人の方が多いよ」


「そうなんだ~。じゃああれは海外から持って来てるの?」


「そうだと思うよ。海外では日本の女の人の喫煙率も高いんだよ」


「じゃあ、唯ちゃんも吸ってたの?」


「自分はパティシエになりたいから吸ってない」


「唯ちゃんはお酒も弱いからね~」


「どういう意味!?」