「唯ちゃんねずみーらんど好き?」


「うん、よく行ってるよ」


「唯ちゃんは東京に住んでるからね~。いいな~」


「紗美さんは行かないの?」


「うん。家から遠いから二年に一回位。人混み嫌いだし・・・」


わたしは思い出した。


「でも家、前ねずみーらんどだったんだ」


「え゛・・・」


「夜、天井裏からねずみの足跡が聞こえてきてね~。うるさくて眠れなかったんだ」


「うん」


「だからお父さんがねずみ取りホ〇ホ〇を置いたんだよ。そしたらやんだ」


「・・・・・・」


「裏山でねずみの赤ちゃんも見たよ。すんごくちっちゃいんだ~。でもねずみって赤ちゃんいっぱい産むから恐ろしいよね」


「行きたくない、ねずみーらんどだね・・・」