「ケータイ小説ごっこしない?」


「ハァ~?」


唯が思いっきり訝しげな顔をする。


「唯ちゃんが大財閥の御曹司で身長が180cm以上あって、俺様系の超絶美形の役ね」


「いいよ。じゃあ紗美さんはブスでデブで貧乏な老婆の役ね」


「おい!ひど過ぎるだろッ!」


わたしは唯にツッコミを入れた。


「でもさー、これじゃ恋に落ちなくね」


「差がありすぎだろッ!」


「じゃ、気を取り直してあのシーンいくよ!」


「あのシーン・・・?」


唯は嫌な予感がした。


「ラブシーンに決まってるだろッ!」