つめたい…?


おでこに
つめたい感触が…
耳からは先生の声が…?

微かな先生の声を聞き取り
目を開けると…

「柚?」


「せ…んせ?」


意識が戻ると全身に
不快な汗の感覚がした


「遅くなってごめんな?」


思った以上に悪化しているらしく
首を横に振ることくらいしか
出来なかった


「ごめんな
このまま車に運ぶな」

と言って
私を姫抱きにした

いつもなら抵抗するが
今はそんな気力さえない


「美穂
車まで柚の鞄
持ってきてもらって良いか?」


「えぇ」


いつの間にか
私の鞄があった


霸瑠が持ってきて
くれたのかと思った