「こんばんは。」
僕は、そっと玄関をあけた。

「ドロボーみてぇに入ってくんなよ。」

心さんは笑いながらそう言った。

「スイマセン…」
僕も笑った。

「こっち来な。飯できてるから。」

「ハイ。ありがとうございます。」

「お前、失恋したろ?」

心さんは、そう言うとスルドイ目で僕を見た。
「え??何で知ってるんですか?」

「分かるの。目が疲れてるから。」

「心さんすげー!!」

「はははっアンタまだまだ子供だねぇ。」

「何でですかぁ!!俺も、心さんみたいに、カッコイイ大人になります!!」

「そんなところから子供じゃねーかよ。」

心さんと、ほんとうにいい友達になれた。