―もう冬のはじまり―

笑美と海に行ったクリスマスも近づいていた。
幸せな思い出なのに、今になって切ない思い出になっていた。

思い出なんかにしたくなかった。

ずっとずっと一緒にいたかった。

もう死んだ方がましだ…
僕は、かみそり を持って来て、自分の手首を切ろうとした。

すると、自分の指から、笑美とのペアリングが落ちた。

死なないで。 って笑美が言ってるような気がした。