結局、梅と市川は僕に手を出したりしなかった。
でも最後にこう言った。

「このままじゃ終わらせないから」

そう言うと二人は、家の中に戻っていった。


「旬!何してんだよっ」

今にも泣きそうな顔でリョウが走ってきた。

「リョウ!お前何してんだ?」

「お前を探してたんだよ。笑美から話聞いた。車が走っていった方面を笑美が教えてくれた。」

「そうかぁ…ごめんな。心配かけて…」

「心配なんかしてねーよっ」

リョウは照れくさそうに優しく言ってくれた。