そして、久しぶりに音楽室に行った。

小学生の頃、先生のピアノ、よく聞きに行った頃を思い出す。

すると…ピアノの綺麗な音色が聞こえてきた。

その曲は…グリーンズの愛唄。

そっと、覗いてみると、笑美だった。

「旬?」

笑美も、そっと僕を見た。
「ピアノ上手いな。」

「ありがと。じゃあ私行くね」

「ちょっと待てよ。どうして、別れた理由言ってくれねぇんだよ?」

「言えなない。でも、理由を言わないのは、旬が好きだから。
じゃあね。バイバイ」

笑美はそう言うと、走って言った。