「ねぇ旬。海行こう。」

心さんが笑って言った。

「うん。」
僕は、心さんの手を握ってデパートを出て、海に行った。

「ねぇ旬。アンタ間違ったことしてる。」

心さんは、海を見ながらそう言った。

「え?」

「旬はさ、笑美ちゃんが好きなんだよ。でも笑美ちゃんのこと無理やり忘れろうとして、私を無理やり好きになろうとしてる。
自分に嘘つく奴はね、まだまだ子供。もうちょっと素直な奴になりな。」

「ハイ。やっぱ心さんはすげーよ。人の心見抜けてる。」

「あははっじゃあ買えろっか。」

「ハイ。」