「さっきのは別にプロポーズじゃねーから。勘違いすんな」
照れ臭そうにそう言った隆介君は珍しく顔を赤くしていた。
みんな幸せになっていく。
結婚を意識する年齢になってきているってことだね。
「うわ、うまそぉ~」
先生の前にはまたスイーツが置かれた。
「まだあるの?」
「そうみたい。黒ゴマのアイスだってさ」
「豪華だね~」
コーヒーと黒ゴマのアイスを食べながら、先生といろんな話をした。
先生は、言った。
“俺と直の結婚式も、誰かを幸せな気持ちにさせたんだろうな”
そうだね。
そうだったら嬉しいな。
私と先生も、今日は幸せでいっぱいだもん。
この幸せパワーで、何でも頑張れそうな気がする。
先生は、学校でトラブルを抱えていた。
最近ちょっと落ち込み気味だったけど、少しは元気になれるかな。