「そんなことしません。」



冷静に言葉を返す、紫苑。



「そっ、そんなこと絶対しませんよっ!!」



焦ってどもっている、星斗。



優子さん、お茶目だな。



「そうよね。そんなことしないわよね。からかってみたかったの。」



やっぱり面白いな、優子さんは。



「じゃあ、ごゆっくり。」



「ありがとうございます。」



こうして、私たちは部屋に入った。




部屋に入ってから、紫苑からテレパスで呼びかけがあった。



<杏樹、俺たちの部屋に来てくれ。>



<わかった。>



なんかあったのかな?



「沙羅、紫苑たちの部屋に行くよ。」



「なんでー?」



「何か紫苑にテレパスで呼ばれて、部屋に来てくれだって。」



「わかった。」