唱え終わった後、父様から頭の中から呼びかけられた。



<杏樹のせいで頭にたんこぶ出来た…。>



<それくらいやられて当然。>



お陰でこんなふうになったのは誰のせいだと思ってるの?



<これからどうするんだ?>



<次の宝の所に飛ぶよ。
理事長がある方に言われて来たとか言ってたし…、気になるから。>



次も何かあるっぽいし。



<わかった。何かあったらテレパスでもいいから報告しろ。>



<わかりました。>



<気をつけろ…。死ぬなよ。>



<わかってる、父様。私が死ぬとでも思ってるの?>



頭の中で会話しながら、ニヤッと妖艶に笑う。



<思ってない。>



<そう。じゃあね、父様。>



頭の中でテレパスを切る。