「あのねっ…私、ずっと嘘ついてたの」 希衣は、こぼれそうな程涙を両目にためて、だけどそれでも俺の目をしっかり見て言った。 「私、翠が好きだったんじゃないの!!」 え? 何? 「…付き合ってるんじゃ、ないの?」 今、俺は3年? 外を見た。 木々が黄色や赤に色づいている。 …秋? 3年の秋? 二人は、付き合ってるはず。