「……え?」 ゆっくりと目を開けたとき。 そこにいたのは一人の人間。 …いや、人間とは言い難かった。 日の光をすかした、真っ白い昼間のカーテンのベールのような服を着ていて。 琥珀色の長い髪が、きらきらと光の中でつやめいていた。 男か女かもわからない。 声からも外見からも判断できない。 …不思議な人だった。 まるで、神様という空想の中の存在をそのまま形にしたような。