「もし同じ学校になったら…


私ずっと、律を諦められないから」






………ざああっ…。


風が強く吹いた。


俺たちの髪が揺れる。



「ばいばい、律」



希衣の長い髪がうしろになびいて。


白い肌がまぶしかった。




まぶしかった。


…夢だったのだろうか。


気づいたときには、俺の前には誰もいなくて。




希衣はいなくなっていた。