「…あ」


見えてきた。

麻倉西高校。


もうすでにたくさんの人が集まってきた。

あちこちで歓声が上がり始める。

どうやらちょうど今、合格者の受験番号が発表されたようだ。


「あった!!あたしの番号っ!!」

「きゃあーっ」


合格者の換気の声。


俺の横を涙を流しながら黙って通り過ぎていく人も数人いる。

俺はどっち側の人間なんだろう。