ふと我に返ると、 目の前には海があった。 耳につくほどうるさく鳴いているセミの声で、 「あぁ、夏なんだな。」と 時の流れを感じる。 いつの間に季節が変わったんだろう…。 君がいなくなってから、とてつもなく長い時間が過ぎた様な気もするけど、 昨日のことの様にも思える、不思議な感覚―。 こんなにも… こんなにも私は、君が好きだったんだ。 自分でも気がつかなかったくらいに。