中田は私と目が合うと、 しばらく驚いたような顔をしていた。 口なんか半開きで。 ちょっと間抜けな表情だったから、 思わず笑ってしまった。 「ねぇ美那、今の顔見た?」 「べぇ~つにぃ~」 やっぱり、なんか不機嫌だよね。 なんかしたっけ? 「ねえ私なんかし…えっ?!」 「ちょっ…一樹っ!」 美那が言うのと同時に、 私は中田に手首をつかまれ教室から連れ出された。 え?え?えええ? わけわからん!