赤い、液体が流れてきていた。 ちょ、ちょっと待って。 「誰か!救急車!救急車よんで!」 先生たちの叫ぶような声があたしの耳をつきぬけて行った。 救急車? 「起きてよぉっ…!猛ッ…!」 近づくあたしを先生も、生徒も…みんなしてあたしを止めた。 気が動転してる、自分でもわかる。 だけど、自分の好きな人が あたしの身代りになって 金属の塊に埋もれてる おかしいよ…ねぇ猛。 もう一度、その声で バカっていってよ。