「――――――――――で?理由は?」






人気がなくなった放課後。






静かに事情聴取ならぬ、あたしんち審査。






緊張した面持ちで、楠は口を割った。






「鍵、なくした」





「はぁ?」





「今日親帰ってこね―から家入れねーの」





「……」





バカだ。




とんでもないバカだ。







「……野宿でもしてれば?」





「ひでぇ…」






「嘘だし。…親がうるさくてもいいなら…別にいいけど」