「冗談言うのもいい加減に…」
怒るに怒れない自分は、一体…
「たーけーるぅ!♪」
「うわっ?!」
大きな音を立てて、楠は倒れ込んだ。
…あ。
「雛乃!お前っ…学習しろ…」
「猛あのね?雛ね?臣下役貰ったの♪しかもお姫様の臣下だよッ」
「げ…マジかよ。ややこしくなりそうだな・・・」
遠い眼差しで体育館の入り口付近を見つめる2人の温度差ある絵。
このあいだの喧嘩はもう大丈夫みたいだね…
「えへへ♪猛にお仕えしますッ」
一人ノリノリな南さん。
や、やっぱり、温度差すごいわこの2人。
あたしの臣下は…もちろん結衣。
なんだけど…衣装着る度に男に囲まれて練習どころじゃないみたい。
「雛乃、向こう行ってろ。練習始めるから」
「はーい」
視線を泳がせた南さんと空中で目があった。
というより……睨まれた?
ん??